本記事では、初心者におすすめの投資信託をご紹介します。
それと合わせて投資信託の仕組みやメリット・デメリットも丁寧に解説していきます。
それではいってみましょう。
目次
おすすめ投資信託はなに?
ズバリ、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」です。
楽天・全米株式インデックス・ファンドは、一言で言うと、米国株式市場全体に投資できる投資信託です。
選定理由(楽天・全米株式インデックス・ファンド)
投資初心者が投資信託を選定する基準は以下のとおりです。
・リターン(利益)
・コスト(手数料)
・購入の手軽さ
リターン(利益)
当たり前ですが、購入時と売却時を比べて、値上がり率の高い株式の方が、リターン(利益)が増えます。
米国株式の優位性を示すために、
日本株・米国株・先進国株の2008/1〜2019/4の値上がり率を比較してみましょう。
(出典:YAHOO!FINANCE)
特に2012年以降の伸びが著しいですが、牽引しているのは米国株式の中でも、GAFA(ガーファ)に代表されるハイテク企業株式です。
ちなみに、先進国株式も米国株式に劣るものの、高い値上がり率となっています。
このカラクリは、先進国株式は、米国・イギリス・ドイツ・フランスといった主要国の株式をまとめたものですが、米国株式の比率が全体の約70%と圧倒的に高いためです。
そのため、一番のおすすめは「楽天・全米株式インデックス・ファンド」ですが、先進国株式もおすすめです。
コスト(手数料)
投資信託で掛かるコストは、
基本的に、販売手数料・信託報酬・信託財産留保額の3つです。
・販売手数料:購入時に掛かるコスト
・信託報酬:運用中掛かり続けるコスト
・信託財産留保額:解約時に掛かるコスト
一番気にすべきなのは、運用中ずっと掛かり続ける「信託報酬」です。
相場は、0.12%〜3%程度となります。
ちなみに、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」の信託報酬は0.1696%です。
購入の手軽さ
楽天証券・SBI証券といったネット証券では100円から購入が可能です。
そして、楽天証券では「楽天スーパーポイント」を購入金額に当てられます。
その他のおすすめ投資信託
米国株式は「楽天・全米株式インデックス・ファンド」と紹介しました。
先進国株式でおすすめなのは、以下のとおりです。
・ニッセイ外国株式インデックスファンド
信託報酬:0.11772%
・eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
信託報酬:0.11772%
こちらも信託報酬は最低水準で、楽天証券やSBI証券から購入が可能です。
投資信託とは
投資信託とは、資産運用の専門家に資産を預けて、あなたの代わりに資産運用をしてもらうサービス(金融商品)です。
資産運用の投資先は、投資信託運用会社の方針によって異なります。
投資信託の仕組み
投資信託は「投資信託運用会社」が作り、証券会社・銀行などの「販売会社」を通じて販売されます。
あなたが預けた資産は、資産管理を専門とする「信託銀行」に保管されます。
投資信託運用会社は、運用方針に基づいて、預かったお金をどこに投資するかを決め、信託銀行に指図します。
そして、信託銀行は運用会社の指図を基に、株や債券の売買を行います。
投資信託の種類
投資信託協会が制定する商品分類区分は以下のとおりです。
・購入可能時期制限による区分
・投資対象地域による区分
・投資対象資産による区分
・独立した区分
購入可能時期制限による区分
・単位型:投資信託開始時(当初募集期間)にのみ購入可能
・追加型:投資信託運用期間中いつでも購入可能
投資対象地域による区分
・国内:主な投資収益が、実質的に国内の資産を元にするもの
・海外:主な投資収益が、実質的に海外の資産を元にするもの
・内外:主な投資収益が、実質的に国内及び海外の資産を元にするもの
投資対象資産による区分
・株式:主な投資収益が、実質的に株式を元にするもの
・債券:主な投資収益が、実質的に債券を元にするもの
・不動産投信(リート):主な投資収益が、実質的に不動産投資信託及び不動産投資法人を元にするもの
・その他資産:主な投資収益が、実質的に上記以外の資産を元にするもの
・資産複合:主な投資収益が、実質的に上記の複数の資産を元にするもの
独立した区分
・MRF:マネー・リザーブ・ファンド
・MMF:マネー・マネージメント・ファンド
・ETF:ある指標に連動し、証券取引所に上場しているもの
MRF・MMFとは
MRF・MMFは、ともに短期債券を中心に運用される公社債投資信託というものです。
格付の高い公社債を投資先としており、安全志向の金融商品のため、元本割れのリスクはほとんどありません。
ETFとは
ETFとは、証券取引所に上場しており、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、NYダウ等の株価指数に連動するように運用されている金融商品です。
例えば日経平均株価は、日本を代表する企業225社の株価の平均値を表します。
日経平均に連動したETFを購入すると、日本を代表する企業225社全てに投資するのと同じ効果が得られます。
ETFは、一般的な投資信託と比較して、以下のメリットがあります。
・証券取引所に上場しているため、市場が開いている間は、上場株式と同じように売買ができる。
・信託報酬が低い。
・信託報酬のうち販売会社に支払う部分がないため。
・インデックス運用のため、企業調査などのコストが掛からないため。
補足
・インデックス型:株価指数等の各種指数に連動した成果を目指すもの
・特殊型:購入者に対して、注意喚起を必要とする、特殊な仕組み・運用手法を用いるもの
区分にないもの
ここまでご説明した、投資信託協会の商品分類区分にはないが、一般的に普及している「型」として「アクティブ型」があります。
投資信託は「インデックス型(パッシブ型)」か「アクティブ型」の2分類でよく語られます。
インデックスファンドは、日経平均株価等の各種指数に連動した運用成果を目指します。
アクティブファンドは、日経平均株価等の各種指数を上回る運用成果を目指します。
例えば、日経平均株価の値上がり率が10%なら、20%の値上がり率を目指すイメージです。
そのために、企業の財務状況や成長率を独自に丹念に分析した上で、銘柄選定や組み替えを行います。
運用に手間を掛けているために、コスト(信託報酬)はインデックスファンドに比べて高くなります。
投資信託の手数料
基本的に考えるべき手数料は、販売手数料・信託報酬・信託財産留保額の3つです。
それぞれ見ていきましょう。
販売手数料
販売手数料とは、購入時に一回だけ掛かるコストです。
購入金額の0〜3%に設定されているのが一般的です。
販売手数料が無料のものは「ノーロード」と言われます。
信託報酬(運用管理費)
信託報酬(運用管理費)とは、運用期間中に掛かり続けるコストです。
相場としては年間で0.12%〜3%程度となります。
実際は日々少しずつ差し引かれるのですが、基本的に「信託報酬●%」というのは年間で掛かるコストを指します。
運用コストを掛けているアクティブファンドは、インデックスファンドに比べて、信託報酬が基本的に高くなります。
信託財産留保額
信託財産留保額とは、投資信託を解約する際に掛かるコストです。
「基準価額に対して●%」という形で差し引かれることとなります。
一般的に0.3%程度が相場となりますが、掛からない投資信託も多くあります。
まとめ
投資信託を選ぶ上で、一番重視すべきは「信託報酬」です。
「販売手数料」「信託財産留保額」は掛からない投資信託もある一方で、「信託報酬」は必ず掛かってきます。
例えば、信託報酬0.15%のインデックスファンドと1.5%のアクティブファンドを比較した場合、約10倍の差となります。
これは、仮に同じ値上がり率だとしても、利益は10倍の差となるということなので、注意が必要です。
投資信託の税金
投資信託は「分配金」と、換金で発生する「譲渡益」に対して税金が掛かり、税率は20.315%となります。
つみたてNISAを活用すれば、非課税での運用が可能です。
やらない理由がないので、まだの方はこちらもご覧下さい。
投資信託のメリット
投資信託のメリットは以下のとおりです。
・少額(100円)から投資が可能
・プロがあなたに代わって運用
・株式や債券などに分散投資
少額(100円)から投資が可能
楽天証券・SBI証券といった、ネット証券では最低100円から購入が可能です。
個別株式の場合だと、最低数万円は必要になるので、比較すると非常に手軽です。
プロがあなたに代わって運用
例えば、個別株式の投資をする場合には、各社毎の分析、銘柄選定をする必要があり、投資初心者には敷居が高いですよね。
投資信託であれば、その道のプロである運用会社が銘柄選定、組み替えをしてくれますし、インデックスファンドやETFであれば、株価指数等に連動しているため、過去の傾向から利益シミュレーションも立てやすくなります。
株式や債券などに分散投資
安定した資産運用のためには分散投資が基本となります。
投資先を一つに集中させると、下落した際に多大な損失を負ってしまうからです。
株式相場の世界では「卵は一つのカゴに盛るな」という格言があります。
これは、複数のカゴに分けて卵を盛れば、そのうちの一つのカゴを落とし卵が割れても、他のカゴの卵は影響を受けずに済むという意味で、リスク分散の重要性を表しています。
投資信託では、良い商品を選べば、様々な企業の株式や債券に分散投資が出来るので、リスク分散ができます。
投資信託のデメリット(リスク)
投資信託のデメリット(リスク)は以下のとおりです。
・基準価額変動による元本割れリスク
・手数料が掛かる
基準価額変動による元本割れリスク
リスクを分類すると以下のとおりです。
・価格変動リスク
・為替変動リスク
・信用(デフォルト)リスク
・金利変動リスク
価格変動リスク
こちらはシンプルに、投資信託を構成する株式や債券の価格が変動するリスクのことです。
国内や海外の政治、経済情勢、および企業業績等の影響を受けます。
為替変動リスク
為替レートが変動するリスクのことです。
基本的に、外国株式や債券で運用される投資信託には、為替変動リスクがあります。
外国通貨建て資産に投資する投資信託の場合、一般的に円高は基準価額にマイナス、円安は基準価額にプラスの影響があります。
信用(デフォルト)リスク
国の財政難や企業の経営不振によって、発行する債券の利息や償還金を当初の条件で支払うことができなくなるリスクのことです。
金利変動リスク
金利が変動するリスクのことです。
基本的に、金利が上がれば債券価格は下がり、金利が下がれば債券価格は上がります。
また、債券は満期までの期間が長いほど、金利変動の影響を大きく受けます。
【まとめ】おすすめ投資信託
今後の成長が見込める国や企業にリスク分散をしながら投資をすることが重要です。
ただし、いきなり個別株式の購入はハードルが高いのも事実・・・。
投資信託であれば、米国や先進国全体に投資することが可能です。
また、ネット証券であれば、少ない資金から始められます。
この機会に始めてみてはいかがでしょうか(^ ^)
つみたてNISA口座を開設すれば、非課税での運用が可能です。
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