バビロン大富豪の教え。
言わずと知れた、お金に関する歴史的名著です。
執筆されたのは、1920年代ですが、今なお多くの人々に読まれ続けています。
90年以上ベストセラーを続ける理由はどこにあるのでしょうか?
本記事では、バビロン大富豪の教えを何度も読み返している私が、本書の要約や感想、考察をご紹介していきます。
それではいってみましょう。
- バビロンの大富豪とは?
- バビロンの大富豪 要約
- 黄金の七つ道具とは?
目次
バビロンの大富豪とは?
原作は、ジョージ・S・クレイソンによって、1920年代に書かれました。
銀行や保険会社、経営者を中心に評判が広がり、瞬く間に多くの人々に読まれるようになりました。
そこから90年以上も欧米でロングセラーを続けている、まさに歴史的名著となります。
その理由は、本書に描かれている「繁栄と富と幸福の原則」がいつの時代も変わらぬ不変的な原理原則となっているからです。
お金に関する書籍の原点とも言われる作品です。
経済的に成功している多くの人が、推薦書の一つに入れていますね。
最近では、漫画版も出ており、サクッと読めるのでおすすめです!
バビロンの大富豪 要約
大きな流れとしては、
バビロニア王国を舞台に、大富豪から教えを受けた貧しい少年が、大富豪になっていくまでの過程を描いた物語です。
あらすじとしては、
武器屋の息子バンシルは貧しい生活を強いられていました。
日々、貧しい生活を送っていた武器屋の息子バンシルは、バビロンの大富豪アルカドに尋ねます。
「なぜお金持ちと貧乏がいるのか」
「どうしたらお金持ちになれるのか」
アルカドは、こう答えます。
「お金持ちはお金を持っているものではない、お金の増やし方を知っている者だ」
そして、富を築くための「黄金の七つ道具」をバンシルに教えるのです。
黄金の七つ道具
- 収入の十分の一を貯金せよ
- 欲望に優先順位を付けよ
- 貯えた金に働かせよ
- 危険や天敵から金を堅守せよ
- より良きところに住め
- 今日から未来の生活に備えよ
- 自分こそを最大の資本にせよ
この「黄金の七つ道具」の教えを守ることで、紆余曲折ありながらも、最終的にバンシルは大富豪に変貌を遂げていきます。
この「黄金の七つ道具」がいつの時代も不変の、富を形成するための原理原則となっています。
一つずつ掘り下げて見てみましょう。
黄金の七つ道具 紹介
1. 収入の十分の一を貯金せよ
カゴの中に毎朝10個の卵を入れ、毎夕そこから9個の卵を取り出す。
いずれカゴは卵であふれかえるだろう。
真理とはいつもシンプルなものだ。
収入の十分の一を貯金せよ。
そうすればあなた方の財布は確実に膨らむことになる。
出典:漫画 バビロン大富豪の教え
サラリーマンの生涯年収は2〜3億円と言われています。
この場合、仮に収入の十分の一を貯金し続けた場合どうなるでしょうか?
2,000〜3,000万の貯蓄ができることになりますね。
年金2,000万問題がありましたが、これで達成できますねw
例えば、月給30万の十分の一と聞くと、3万なので、小さい金額に感じますよね。
ただし、それをずっと継続することでの貯蓄額は莫大なものになります。
資産運用の王道と言われる「長期・積立・分散」の「長期・積立」の効果を示していますね。
2. 欲望に優先順位を付けよ
人間の欲望に際限はない。
だから、収入の十分の一を貯金に回し、残りの十分の九で叶えられない欲望を諦めるのだ。
すると、自分に本当に必要なものは何か考えるようになる。
優先順位の低い欲望は切り捨てろ。
生活水準は大して変わらない。
出典:漫画 バビロン大富豪の教え
人間の欲望に際限はありません。
今以上にお金を持てばもっと欲しくなるし、
生活水準を上げてしまえば、さらに良い生活がしたくなる。
ただ、本当にそのお金・生活水準は必要なものでしょうか?
収入の十分の九でやり繰りする。というルールを設けることで、際限のない欲望を制限することができます。
自制心のない人間は必ずどこかで痛い目を見ます。
人間の弱い部分(欲望に際限がない)を認識した上で、本当に必要なものが何かを考え、欲望に優先順位を付けることで、自制心を保つことができます。
3. 貯えた金に働かせよ
金貨を持っていた男が貧乏な盾職人にお金を貸したところ
利息をたくさんつけて返してくれた
男は受け取った利息も含めてまたその盾職人にお金を貸した
すると受け取った利息がさらに大きくなって返ってきた
金を持ってることが財産ではない
「定期的に金が入ってくる仕組み」こそ本物の財産なのだ
出典:漫画 バビロン大富豪の教え
現在の日本は圧倒的低金利です。銀行の金利は0.01%ほどです。
ちなみに、バブル期は銀行の金利が年間6〜7%ほどの時代がありました。
これってすごいことで、銀行にお金を預けているだけで、お金が増えたのです。
この時代は、銀行に預けることが、本書で言われる「定期的にお金が入ってくる仕組み」だったかもしれません。
ただ、それはもう過去の話。
現代における「定期的にお金が入ってくる仕組み」をどう築くかを考えないといけません。
始めやすいのは「投資」です。
外国株式インデックスファンドに投資をすると、パフォーマンスは年間約6〜7%ほどです。
これが現在リスクとリターンのバランスが比較的良い最適な投資手法になります。
もちろんこれ以外にも、自分で事業をおこす、不動産投資や株式投資、FXといった投資手法もあります。
まずは、銀行にお金を預けているだけでは、資産を形成するのは難しい点を認識することが重要です。
4. 危険や天敵から金を堅守せよ
まずは原則として「元金を守ること」
大きく儲けようと、あり金を全て差し出すのは愚か者のすること。
そして、儲け話があった場合には、自分の感覚に頼ってはいけない。
必ずその道に長けた人に相談すること。
賢者たちの忠告は時に儲け話以上の価値がある。
出典:漫画 バビロン大富豪の教え
先ほどご紹介したように、投資手法はたくさんあります。
ただし、投資経験のない人は何が最適なのか判断ができないものです。
また、人間の欲望に際限はないため、少しでも多く儲けられる話に反応してしまうのも事実です。
世の中上手い話はありません。
正しい知識を習得し、自分の頭で考えることが重要です。
ただし、最初は自分の頭で考えても最適な答えは導けないので、信頼できる経験者の意見に耳を傾けることが必要です。
5. より良きところに住め
家というものはただ住むだけのものではない。
住居は幸せな生活と密接に関わっており、その幸せは貯金を増やすモチベーションとなる。
住居への支払いは心を豊かにする投資と言えるのである。
出典:漫画 バビロン大富豪の教え
「良きところ」とはどういったところでしょうか?
- 家族との時間を確保するため、職場に近い場所に住む
- 人に会い、情報収集をするために、移動しやすい都心に住む
- 刺激を与えてくれるコミュニティに参加する(広義の意味での住まい)
「良きところ」の捉え方は人それぞれだと思います。
ただし、共通するのは、自分の望む「今」や「未来」を生きるために、最適な場所に身を置くことが重要という考え方です。
6. 今日から未来の生活に備えよ
毎月少しずつでも金を積み立てていけば
老人になって働けなくなった自分や、自分が死んだ後の家族に貯えを残すことができる。
出典:漫画 バビロン大富豪の教え
資産を形成していく上で大事なのは、コツコツ継続的にやり続けることです。
今にとらわれ過ぎず、数十年後をイメージした投資が重要です。
時間は皆平等で、後になっても絶対に取り返せません。
「今」から、「未来」に向けて、備える重要性を説いています。
7. 自分こそを最大の資本にせよ
勝利の女神は行動した人間にこそ微笑む
出典:漫画 バビロン大富豪の教え
個人的にはこのポイントが最も重要だと考えています。
理由はシンプルに、お金を稼ぐのも、運用するのも、節約するのも、当事者は他の誰でもない自分しかいないからです。
本書でまとめられている「原理原則」をいくら理解しようが、実際に行動を起こして、結果に結び付けないと意味がありません。
経験がないので、なかなか一歩踏み出せない人もいるかもしれません。
安心してください。
現代は先人の経験(情報)にインターネット等を活用することで簡単にアクセスできます。
投資でいうと、昔は一部の富裕層しか触れられなかったような金融商品を誰でも簡単に購入することができます。
外国株式インデックスファンド等は典型的な例です。
世界を牽引する、GAFA(Google Amazon Facebook Apple)のような企業に分散して簡単に投資を行うことができます。
こういった企業に20年前に投資をしていたら、あなたの資産は驚くほど増えていることでしょう。
必要なのは「行動力」です。
知識がなければインターネットや経験者を頼って最新の情報を仕入れる。
そして、一定のリスクは許容して、チャレンジする。
この世の中に、リスク0で成功する上手い話はありません。
ただし、正しい知識を持つことで、リスクを軽減することが可能です。
「お金を生み出し続ける仕組み」を作ることが大事だという項目がありましたね。
自分自身がこの仕組みをどう作るか、そのためにどういった行動が必要か、どういった知識が必要かを考えて、行動し続けることです。
失敗なしで成功する人はいません。
失敗から多くのことを学ぶことで、より大きなチャンスを掴むことができるのです。
自身の望む未来のために、「行動」し続けることが重要です。
▼初心者おすすめの資産運用・投資手法に興味ある方は以下の記事をご覧下さい。
バビロンの大富豪 まとめ
原作は、ジョージ・S・クレイソンによって、1920年代に書かれた。
90年以上に渡り、多くの人々に読まれ続けている、お金系書籍の原点。
理由は、本書に描かれている「黄金の七つ道具」がいつの時代も変わらぬ不変的な原理原則となっているため。
黄金の七つ道具
1. 収入の十分の一を貯金せよ
2. 欲望に優先順位を付けよ
3. 貯えた金に働かせよ
4. 危険や天敵から金を堅守せよ
5. より良きところに住め
6. 今日から未来の生活に備えよ
7. 自分こそを最大の資本にせよ
90年以上読まれ続けているだけあり、多くの気付きを得られる書籍です。
資産運用や投資に興味ある人は必読の書といって良いでしょう。
私自身も、何度も読み返しながら、新たな解釈を加えつつ、迷ったら立ち戻るための原点的な書籍となっています。
まだ読んでない方は是非この機会に手に取ってみてはいかがでしょうか?